運動失調症をご存知でしょうか?
運動失調症とは脳の一部である小脳に進行性変性がはじまり
ふらつきや呂律が回らなくなることを初発症状とし、次第に全身の筋肉調節障害に進行し、最終的には患者は車椅子の生活を余儀なくされる病気で、

悪化すると書くことができなくなり、発語も緩慢でうまく話せなくなります。
さらに眼球のコントロールが困難になり、読むことさえもできなくなります。
医療が発達した現代でも有効な治療薬は無く、進行を遅らせる方法も見つけられていません。
しかし、NAD+という成分が治療薬の有効な候補として研究が行われているというのです。
運動失調症の原因

運動失調症の主な原因は小脳の損傷にあります。
小脳は一連の動作を強調させる機能のほか、バランスと姿勢を制御する役割を担っており、この小脳が損傷を受ける事で運動失調症につながると考えられています。
では、小脳はいつダメージをうけるのか?

それは
・長期間にわたる過度の飲酒
・ビタミンE欠乏症
・脳腫瘍
・フリードライ匕運動失調症などの遺伝性疾患
などで、特に飲酒においては誰もが経験しうる事ですが、小脳の永続的な損傷につながるのです。
遺伝だけではなく、誰もが発症しかねない病気とも言えます。
つまり、小脳の損傷を防ぐこと、損傷を回復させる事が運動失調症の改善、ひいては予防につながります。
運動失調症の治療薬

人間の脳は宇宙の中で最も複雑かつ精巧であると言われます。
一見ほんのわずかな損傷でも、大きな障害をもたらすことがあるのです。
それゆえに
小脳の損傷を防ぎ、回復させることは簡単ではありません。
医療が発達している現代でも運動失調症の治療薬も無く、症状を遅らせることも難しいと言われています。
しかし
生物には損傷を受けた時に回復させようとする働きがあり、この働きを促しているサーチュイン遺伝子を活性化させる事が改善への鍵となります。
サーチュイン遺伝子を活性化させるNAD+

サーチュイン遺伝子を活性化しているものは何かというと
NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)というビタミンB3から出来ており、普段からヒトの体内に存在し、食材にも含まれる物質です。
現在のところ明らかな副作用は確認されておらず、
細胞損傷回復を促進することから、放射能被曝に対する回復の期待もされておりNASAも注目しているそうです。
NAD+の動き

実際に身体の中でNAD+はどう動いているのでしょうか
そもそも細胞が損傷した時に回復させようと命令するのは脳です。
その脳が損傷して、命令情報が患部へ届かなければ、回復させることは出来ません。
しかしNAD+は脳内で働きかけます。
NAD+がサーチュイン遺伝子を活性化させ脳内の損傷を回復させ、運動機能に関連している神経や筋に回復命令が行き届きます。
つまり
脳の損傷から命令先である患部、身体にあたって正常となるよう働きかけるのがNAD+ということです。
症状の改善だけではなく寿命にも影響

マウス試験の結果では
運動失調症のマウスの平均寿命は130日前後であったが
NAD+を投与した運動失調症のマウスは300日以上生きたのです。
正常なマウスの寿命はおよそ12ヶ月(350日程度)ですので、NAD+を投与することで正常なマウス並に生存できた事になります。
これはヒトでも同様な効果があるのではないかと言われ、寿命の研究でも大きく注目、研究が進められています。
治療薬の無い運動失調症を改善させるものとして、新たに考えられているNAD+ですが、
実際に治療薬として認められるまでには、臨床試験を含めもう10年ほどかかるそうです。
新薬の認証には時間がかかるのですね。
現在では医療を目的としない「機能性食品」として
体内でNAD+に変換されるNMN(ニコチンアミドヌクレオチド)を販売しているところもあり、全世界で注目されています
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