NMNが治療薬へ!

誰もが一度は考えたことのある「不老長寿」が
いよいよ実現に向けて進んでいるようです。

NMNが発見された時に
大きな影響を与えたアメリカのハーバード大学、
デイヴィット・シンクレア教授の研究チームが
いよいよNMNの治療薬を発表するというのです。

シンクレア教授によると
「NMNの効果をより高めるための成分を配合することで
傷ついた臓器を再生させるのみならず、
麻酔状態になってしまっている人々を起き上がらせることも可能になる。
値段はコーヒー1杯分を目ざす。」というのです。

なぜ不老長寿が可能になるの?


生きている生物の細胞は日々様々な要因によって傷ついており、
それを修復するための機能が働いています。
しかし、この修復機能は老化によって衰えるのです。
シンクレア氏らは修復機能にNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)が
重要な役割を担っていることを発見、
この物質の前駆体(NMNもその一つに当たる)を投与することで
老化した細胞が若返ることを証明したのです。

寿命が10%伸びた!

さらにマウスを使った実験では、寿命が10%延びることも確認され、
現在のところはマウス実験段階だそうですが、
シンクレア氏は2020年までに人間での治験を行うと言っており。
ちなみに、NADは生物にとってありふれた物質であり、
パーキンソン病の治療や時差ぼけ防止のためにすでに用いられているそうなのです。

人間にも効果あり!

シンクレア氏は自らが開発した薬の安全性にかなりの自信を持っているようで、
すでに自分の体でも試しており「生物学的年齢が24歳下がった」と発表。
シンクレア氏は49歳なので25歳に戻ったということになりますね!?
また自身の家族にも治療を受けさせたといい、
79歳の父親は一年前に治療を始めてから
ラフティングや旅行を楽しむようになり、
40歳代の義姉は一度閉経したにも関わらず治療によって月経が再開したそうです。

年老いた体が若返るだけでなく、
損傷した臓器や麻痺した身体の治療にも有効、
しかも安全性は高く、価格はコーヒー代程度……まさに夢の薬ですね。
とはいえ、
その効果への過大な期待に対してはシンクレア氏も釘を刺しており、
きちんとした科学的な証明と安全性の確認がなされてから
治療を行うべきだと警告しています。

日本でも進んでいる不老長寿の研究

2020年から始まるという治験がうまくいけば、
その5年以内には一般に販売したいとのことなので、
魔法の薬は案外早く我々の手元に届くかもしれませんが
安全性や副作用が無いという面では
多くの研究が発表されているNMNが1歩先を行っているのかもしれません。